1.長崎小夜曲'90


2.案山子(アンコール)


3.驛舎(えき)

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

君の手荷物は 小さな包みがふたつ
少し猫背に 列車のタラップを降りて来る

驚いた顔で 僕を見つめてる君は
夕べ一晩 泣き続けていた そんな目をしてる

故郷訛りの アナウンスが今
ホームを包み込んで

都会でのことは 誰も知らないよ
話す事もいらない

驛舎に降り立てば それですべてを
忘れられたらいいね

重すぎるはずの 君の手荷物をとれば
身じろぎもせず ただ涙をこぼすだけ

ざわめきの中で ふたりだけ息を止めてる
口を開けば 苦しみが全て 嘘に戻るようで

季節の間ではぐれた小鳥が
時計をかすめて飛ぶ

泣きはらした目が 帰ってきたことが
君をもう許してる

驛舎を出る迄に 懐かしい言葉を
思い出せたらいいね

改札口を抜けたならもう
故郷は春だから


4.君が帰ってくる


5.風の谷から

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

終着駅を降りたら 故郷の匂いがしたよ
少し遅めの桜便りに 誘われて来た
ふり向けば鈴の音 古の遍路みち
春霞の向こうで 君が手を振るのが見えた

風の谷へようこそ やさしい風の吹く村へ
ゆっくりしていけるかい
ゆっくりしてゆきなよ もう 春だよ

つつじが咲き終えたら すぐに螢が咲いたよ
久し振りにどうだい 鮎で一杯やらないか
麦わら帽がいいね 日焼けした笑顔がいいね
お寺の仏さんと にらめっこでもするかい

風の谷へ お帰り やさしい風の吹く村へ
のんびりしていけるかい
のんびりしてゆきなよ さあ 夏だよ

紅葉の向こう側に ほら冬が待ってるよ
谷汲の里はもう 踊りも終わる頃だよ
山の向こうの夕焼け きっと明日は晴れるよ
次の踊りの頃には もう春だからね

風の谷へようこそ やさしい風の吹く村へ
きっとまたおいでよ
いつでも待っているから あゝ 雪だね
風の谷へようこそ やさしい風の吹く村へ
ゆっくりしていけるかい
ゆっくりしてゆきなよ もう 春だよ
もう 春だよ
もうすぐ 春だよ


6.新ふるさと物語


7.オレゴンから愛

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

故郷 遠く離れ
ひとりで 君を想う
忘れ難き 優し微笑は
色褪せずに いますか


8.なつかしい海

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

(Returning to the place where I was belong to)
列車のタラップ昇りかけた (My little sea shore)
僕の腕引きとめて
言葉選んで君は
さよならを切り出す (Nice to come home)
ああ これが最後の見送りになるから
元気でいてくださいだなんて
空はこんなに抜ける様に (MH)
青く拡がってるのに
さりげない悲しみ列車に乗せて
懐しい海に帰ろう

愛の腕の中は時が止まってみえる
気がつけばいつでも年老いた「浦島」
ああ ひと駅過ぎる毎に
君が遠ざかって昨日に とけてゆく
列車の窓の向う側に (MH)
懐しい海がみえたら
君に似合った白い波が (MH)
近くに見えたならば
約束を守ろう 思い出をみんな
紙吹雪にして 飛ばそう


9.やすらぎ橋

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

やすらぎ橋を覚えてますか
むかしあなたの手を引いて歩いた道を
悲しみはすべて川に流してきた
わたしがいつも笑っていられた理由

生きるということは そういうことのよう
気まぐれな風の吹きようで 泣いたり笑ったり

川のほとりに咲いた名もない花は
いつも風をうらまずに ゆらりゆらり揺れてた

疲れたときに さがしてごらん
しあわせならいつも あなたのポケットにある
切ないときも あきらめないで
みつけておくれ あなたのやすらぎ橋

生きるということは そういうことのよう
気まぐれな日差しの照りようで 晴れたり曇ったり

街のほとりに咲いた名もないひとは
今日も風をうらまずに ゆらりゆらり揺れるよ
今日も風をうらまずに ゆらりゆらり揺れるよ


10.ヨシムラ

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

怖いものなしで生きて来たと思ってた弟が
酒に酔った勢いで告白したことがある
実は子供の頃のこと 同じ町内に住んでいた
ヨシムラって奴が かなり怖かったということを

ヨシムラは確か僕より二つほど年上で
駄菓子屋の大人しい息子で 決していじめっこではなく
僕はふとむしろ逆に 弟が彼に怪我をさせた騒ぎと
ひたすら謝るおふくろの背中を思い出していた

懐かしきかな少年時代の 脇役たち
懐かしきかなワンパク時代の仇役たちよ

お袋はまだ若く 声も大きく手も早く
叩かれて泣きべそをかいていた弟も
みんな無邪気だった あの頃

実はそのあと故郷へ帰る仕事があったので
本当に久し振りにあの町を訪ねてみた
学校沿いの細い道は更に狭くなってそこにあり
ヨシムラの駄菓子屋も相変わらずそこにあった

何気なく電話をするふりで中を覗いたら
すっかりおっさんになったヨシムラがそこに座っていたが
タバコをひとつ買ったら無愛想に釣りをくれた
ヨシムラ少年は 僕を覚えていなかった

懐かしきかな少年時代のときめきよ
懐かしきかなワンパク時代のきらめきたちよ

原っぱも土管もいじめっこも今はなく
思い出だけが少しも歳をとらずに
袋小路に うずくまっていた


11.道(はないちもんめ)

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

父の手に背伸びして歩いた道
叱られて泣きながら走った あの道
留守番に耐えかねて母を待った道
土産持つ祖母の胸に跳び込んだ あの道

今更に懐かしい あの頃を
今 遠い町でひとり想う
まだ天使だった私を
道は 憶えているかしら
ふるさと 離れて はないちもんめ
ふるさと 恋しい はないちもんめ

放課後に初恋を眼で追った道
草野球 夕焼け ともだち あの道
卒業の熱い胸冷ました道
胸張って町へ出る時 ふり返った あの道
今更に遠い空にひとり誓う
辛くとも 心だけは捨てない
もっと 大きくなった私を
道よ 待っていておくれ
ふるさと 離れて はないちもんめ
ふるさと 恋しい はないちもんめ
ふるさと 離れて はないちもんめ
ふるさと 恋しい はないちもんめ


12.椎の実のママへ


13.長崎から

作詞:たかひらゆたか・補作詞:さだまさし
作曲:たかひらゆたか・補作曲:さだまさし

I was born in ナガサキ
この町で 生まれて
そしていつか 港の風に
覚えた 涙と笑い

I was born in ナガサキ
母の手や 友と別れ
見知らぬ風に 出会うために
この町を 離れた

けれど今 振り向けば
遠く離れた都会(まち)で
追いつけぬ夢に 流されるままに
失くしかけてた心

Give me love
あなたの愛を下さい
故郷に似た大きな愛を
Give me love
私は力の限り
あなたの為に歌いつづける

I was born in ナガサキ
この町の 夏を告げる
サイレンの音 小さな祈り
捧げている 小さな手

I was born in ナガサキ
初恋も 南山手
見下ろす町と シスターの
穏やかな 横顔

忘れない いくつもの
そんな場面の中で
気がつけばいつも 私はいつも
ひとりではなかった

I was born in ナガサキ
春と夏と秋と冬と
喜び悲しみ 今日から明日へ
私は生きている

Give me love
私の小さな愛が いつかあなたに届く日が来る
Give me love
そして手をとりあって 歩き始める 長崎から

Give me love
あなたの愛を下さい 故郷に似た大きな愛を
Give me love
私は力の限り あなたの為に歌いつづける

終わりのない 坂道を上る
今 長崎から


14.長崎小夜曲

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

疲れた時には 帰っておいで
都会で溺れた やさしい鴎
ため息は終着駅の 改札口で預けておいで
悲しみはいつか 紫陽花の様に
おだやかに色を 変えてゆくはず

西風にのせて 唄ってごらん
この町の黄昏は とてもやさしい

NAGASAKI-CITY SERENADE おやすみ僕の
NAGASAKI-CITY SERENADE いとしい鴎

傷口は多分 坂道みたいさ
登りにするか 下りにするか
あした決めよう

愛の重さや 夢の値段を
数える程に 寂しい時は
石畳と教会の屋根を すり抜けて丘へ上がってごらん
宝石箱に 身を投げた様な
港の夜を 抱きしめてごらん

大空に深く 横たわる川が
この町に注ぎ込んで 光る海になる

NAGASAKI-CITY SERENADE おやすみ僕の
NAGASAKI-CITY SERENADE いとしい鴎

傷口はすべて 坂道づたいに
あしたの朝 晴れた海に
流してしまおう

NAGASAKI-CITY SERENADE おやすみ僕の
NAGASAKI-CITY SERENADE いとしい鴎


15.恋愛症候群-その発病及び傾向と対策に関する一考察-


16.シラミ騒動

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

虱 虱 そら虱
虱見られど見れ虱
そらそらどーら どれどれ見〜れ
虱見られそう 虱知られそう(そっそそーら)
虱 虱 しら虱 騒動


17.APRIL FOOL


18.夢

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

あなたの腕の中が
狭くなった訳ではなく
私があなたの夢を閉じこめる
狭い篭になるのが怖いから

さよなら そう書きかけて
迷ったあげくの置き手紙
あなたに逢えた倖せなんて
月並みな言葉しか浮かばない

※人は誰でも無器用で
悲しくなる位無器用で
けれども誰にも夢があり
ぎこちない様な愛がある
私の夢はあなた
へたくそだけど 愛してた※

夢ならいつか覚めるよと
笑ったあなたが哀しかった
優し過ぎたら届かない
けど優しくなければ 夢じゃない

あなたは夢の大空を
高く高く飛んで欲しい
私が涙をもしも流すなら
あなたの翼が見えなくなってから

(※くり返し)

私の夢はあなた
へたくそだけど 愛してた


19.苺ノ唄

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

苺ノ紅ヲ見ル度ニ ミルクノ白ヲ見ル毎ニ
アノ娘ノ愛シタアノ唄ガ
耳ノ底カラコボレテ落チル

「ららら 寂しいよ るるる 愛しておくれ
ららら 寂しいよ るるる 信じておくれ」

花ハ季節ニ恋ヲスル ダカラ黙ッテ散リ急グ
アノ娘ノ唄ガ切ナクテ
耳ヲ塞イデ泣イタ日モアル

「ららら 優しいね るるる 笑っておくれ
ららら 優しいね るるる 抱きしめとくれ」

悲シイ人ニ会ウ度ニ 小サナ嘘ヲツク毎ニ
アノ娘ガ信ジヨウトシタ
夢ノ結末(さいご)ヲ思イ出ス

「ららら 寂しいよ るるる 愛しておくれ
ららら 寂しいよ るるる 信じておくれ
ららら 優しいね るるる 笑っておくれ
ららら 優しいね るるる 抱きしめとくれ」


20.惜春


21.遠い祭

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

幼い日 大人たちの
背中越しに垣間見た 秋祭
ときめきと 胸騒ぎ
少し寂しさの入り混じる 遠い祭

華やかな悲しさに ふと息づまり
振りむけば祭囃子 闇に紅い灯
それに似た あなたへの恋は
煌きながら 去ってゆく
片恋は いつも
遠い祭

てのひらに 握りしめた
風船がゆらりと 秋祭
水に写る 電球を
金魚の尾ヒレが消してゆく 遠い祭

ひとりきり はぐれた不安に息づまり
振りむけば祭囃子 闇に蒼い灯
そんな風に あなたへの恋は
めまいの中で 遠ざかる
片恋は いつも
遠い祭

華やかな悲しさに ふと息づまり
振りむけば祭囃子 闇に紅い灯
それに似た あなたへの恋は
煌きながら 去ってゆく
片恋は いつも
遠い祭


22.とてもちいさなまち


23.それぞれの旅

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

見送りもない二人の旅立ちは
各駅停車の方がいい
お前と僕と荷物はひとつ
待たせたね 長い間

少し時間があるからあのひとに
も一度電話で声を聞かせておいで
大きな声でありがとうと言えば
それだけで いいから

ベルが鳴れば旅が始まる
時刻表も地図も持たずに
喜びと悲しみのレールを
誰もがこうして乗り継ぎ乍ら
それぞれに それぞれの旅を
生きている

一人旅なら父から教わった
母からはそれが帰るための旅だと
それからお前が教えてくれたのは
許すこと 愛すること

動き始めた列車の窓に
二人の顔が写って揺れる
喜びと悲しみのレールを
誰もがこうして乗り継ぎ乍ら
それぞれに それぞれの旅を
生きている
それぞれに それぞれの愛を
生きている


24.Once Upon a Time

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

窓を叩く雨に 無口な夜の寂黙
何時からだろうふたり 別々の夢を見てる
悲しくもなれぬ程 ほころびかけた愛に
何気なくラジオから 懐かしのプログラム

M1. 悲しき雨音(カスケーズ)
M2. BE MY BABY(ロネッツ)
ふたりが出会った あの日のメロディ

Once Upon a Time 卒業パーティの夜
丁度こんなどしゃ降り 濡れて歩いた そこへ
Once Upon a Time ポニーテール 赤い傘
つんと澄ました おせっかいな君に会った

今も覚えている 二十歳になった君を
初めて抱きしめた日の やさしいぬくもり
それからほんの少し 別れたことがあって
髪型を変えて君 また帰って来たね

M3. 500マイル(P.P.M)
M4. スカボロー・フェア(S & G)
生命かけて 確かめたはずの愛

Once Upon a Time 失くした訳じゃなくって
愛し合う事に慣れすぎただけさ
Once Upon a Time ねぇそう思わないか
僕たちはまだ「むかし」なんかじゃない
One More Time 僕が僕に戻って
君が君に戻ることが出来たら
One More Time きっとまだ間に合うから
もう一度 やり直してみないか


25.SAILING TOGETHER~いま船出のとき~


26.The Best for You

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

When I was young 今迄に
いくつもの恋を 重ねて来た
せつない恋 悲しい恋 卑怯な恋さえあった
I was alone 愛しても
何処か心に風が吹いていた
求めてばかりいたから いつもひとりだった

Nobody told me 誰ひとり
教えてくれなかった
Nobody loved me 私は
一度も愛されたことがなかった

初めて心から安らげる お前に会った
The Best for Me

静かに腕の中で
眠りにつく お前の横顔は
疑いのかけらもない それが愛だと語る様に

You never leave me お前だけに
荷物は持たせない
I never let you go 生命をかけて
守ると云わせて 今 私は

お前にふさわしい おだやかな愛になりたい
お前が心から安らげる人になりたい
The Best for You

The Best for You


27.カーテン・コール


28.デイジー

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

君から言い出した別れなのに
さよならの響きに自分で驚いて
ふたつほど大きなため息ついて
あふれそうな涙こらえてる

も一度抱きしめて欲しいなんて
ぬくもりの中で恋を見送らせてと
最后の我侭君の髪の匂いの
向こうで揺れてた はち植えの デイジー

※忘れないで 僕だけは君の味方
たとえ別れても愛は変わらない
忘れないで いつまでも君の味方
たとえ世界を敵に回しても※

僕の胸に頬を 埋めたまま
出会った時の僕の台詞真似てみせて
決して未練じゃないよと前置きして
昔の事いくつか数えたあと

窓辺まで歩いて振り返って
愛なんて言葉がもどかし過ぎる程
愛してたと最后の台詞 君と
逆光線に 揺れてた デイジー

(※くり返し)

君から言い出した別れなのに
さよならの響きに自分で驚いて
愛してたと最后の台詞 君と
逆光線に 揺れてた はち植えの デイジー


29.しあわせについて

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

しあわせですか しあわせですかあなた今
何よりそれが何より一番気がかり
みんなみんなしあわせになれたらいいのに
悲しみなんてすべてなくなればいいのに

どうぞあやまちは
二度とくり返さずに
あなたは必ず しあわせになってください
愛する人と めぐり逢えたら
抱きしめた腕を ゆるめてはいけない

風は移り気 身を任せてはいけないよ
時を越えて変わらないのが愛だよ
みんなみんなあなたが教えてくれた
生きる喜び人を愛する喜び

ありがとうさよなら
生まれ変われたならば
やっぱりあなたと 愛し合いたいと思う
ひたむきな人と 愛を信じて
生きがいを咲かせ しあわせになりたい

ひとりひとりは 皆とても優しいのに
何も傷つけ合う事などないのに
みんなみんなしあわせになれたらいいのに
悲しみなんてすべてなくなればいいのに

しあわせですか しあわせですかあなた今
何よりそれが何より一番気がかり
しあわせですか しあわせですかあなた今
何よりそれが何より一番気がかり


30.あなたが好きです

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

何故かこの世に生まれた事だけで
不思議なドラマだから
さらにあなたと出会えた喜びを
あえて奇跡と呼びたい

※見えない糸をたぐり寄せて
互いの時を重ね合って
言葉でうまく言えないけど
あなたが好きです※

精一杯に歩き続けている
あなたをきれいだと思う
そんなあなたを愛せる自分を
とても幸福だと思う

言葉にすれば何もかもが
美しい嘘に聞こえるけど
あらゆる誤解を怖れずに
あなたが好きです

(※くり返し)


31.愛をみつけた


32.たまにはいいか

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

いつもの店で君を待つ
2杯目のコーヒーも冷めかけた
いつもいつも 待たせてばかりの僕が今日は 待ちくたびれてる
本も読まずに 町のざわめき
みつめているうちに ふと気がつけば
季節の横顔に出会った
そうか いつも きっと こんな風
そっと あいつ 待ってたんだな
たまにはいいか

ささやかな いさかいがもとで
珍しく声を荒げた あいつ
いつもいつも 飛び出すばかりの僕が初めて 聞いたドアの音
時計の音って 意外に大きいね
狭い部屋が不意に 拡がった様で
一人でいると 結構寒いね
そうか いつも きっと こんな風
ずっと あいつ 待ってたんだな
たまにはいいか

誰かにもらった コンサートチケット
無理に腕組みして 記念日でもないのに
着飾るあいつ 嬉しそうだね
そうか いつも きっと こんな風
ちょっと あいつ 待ってたんだな
たまにはいいか


33.ありがとう


34.春女苑(はるじょおん)

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

今年もまた咲きました あなたに似てる春女苑
だから今もまだあなたと 暮らしているみたい
花には花の悲しみが 人には人の苦しみが
いつしか巡る季節の中で 思い出に変わるかしら

寒い冬には春のぬくもり思い出せず
疑ったり 迷ったり 心は弱いものですね

信じていいです 春女苑
必ず咲きます 春女苑

一つが二つ 二つが四つ
気付けば庭中 あなた

今年もまた咲きました あなたに似てる春女苑
うす紅に恥ずかしそうに うつむいて揺れてます
期待しすぎちゃいけないと けれども夢は捨てないと
元気があれば何でもできる あなたらしい笑顔

生きてゆきます私 何処かで支えてあなた
春風に糸遊に 咲いてるのはあなたですね

信じていいです 春女苑
必ず咲きます 春女苑

一つが二つ 二つが四つ
気付けば庭中 あなた

信じていいです 春女苑
必ず咲きます 春女苑

二つが四つ 四つが八つ
気付けば庭中 あなた


35.生生流転

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

ああ あたりまえに生きたい ささやかでいいから
ああ 前のめりに生きたい ひたすら生きてゆきたい

鳥は空で生まれて 魚は海に生まれたのなら
時間と呼ばれる 長い長い河の中で
きっとわたしは生まれた
生きるという奇蹟を 思い切り信じて過ごしたい
喜びと悲しみと憎しみと愛と死を
つまづき乍らでいいから いつくしむ人になりたい

ああ あたりまえに生きたい ささやかでいいから
ああ とても優しくなりたい 素直に生きてゆきたい

道に迷い苦しみ 時には人のそしりを受けて
それでも笑って 胸張って生きられる程
強く強くなりたい
こんな小さな生命 それでもわたしにたったひとつ
逃げたあと悔やむより悔やまずに血を吐いて
ひたむきに歩ける程 勇気とちからが欲しい

ああ あたりまえに生きたい ささやかでいいから
ああ 前のめりに生きたい ひたすら生きてゆきたい

ああ あたりまえに生きたい ささやかでいいから
ああ とても優しくなりたい 素直に生きてゆきたい

ああ あたりまえに生きたい ささやかでいいから
ああ 前のめりに生きたい ひたすら生きてゆきたい

ああ あたりまえに生きたい ささやかでいいから
ああ とても優しくなりたい 素直に生きてゆきたい


36.となりの芝生

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

清く正しく美しく 生きて来たとは言わないけれど
格別人より欲張りに 生きて来た訳でもないつもり
しあわせになりたくて
そりゃ ほんの少しは背伸びもしたけれど
しあわせの くらべっこ
するつもりは さらさらないのだけれど

となりの芝生はやっぱり青い
色不異空 空不異色 色即是空 空即是色
私のいやしい心が憎い Hu
でも やっぱりとなりの芝生は青い

努力が必ず報われると 決して信じちゃいないけど
何の苦もなくお気楽に 生きておられる方もある
世の中の 不公平
そりゃ ほんの少しは愚痴も言うけれど
私より 報われぬ
人の多さに いらいらするけれど

となりの芝生はやっぱり青い
色不異空 空不異色 色即是空 空即是色
そのうちきっと いいことがある Hu
でも なんだかとなりの芝生は青い

夢の庭付き一戸建
建つか建たぬか 建たぬか建つか 男の悩みはけっこう深いぞ
そのうち絶対 いいことがある Hu
でも けっきょくとなりの芝生は青い
サンキュー


37.望郷

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

故郷 母の生まれた町
はじめて 人を愛した町
はじめて 人を怨んだ町
はじめて 人と別れた町

傷つく度に 苦しむ毎に
遠く離れる程に
喜びにつけ 悲しみにつけ
この魂が還りたがる

故郷 はるかなり
故郷 忘れ難き
…… 故郷

故郷 友を育てた町
選ばぬことばで話せる町
涙も笑いもここで知った
それから 歩くことも覚えた

夢見て破れ 恋して溺れ
裏切り また裏切られ
知らず知らずに 汚れるこの身
恥じ乍らも唄う この唄

故郷 はるかなり
故郷 忘れ難き

傷つく度に 苦しむ毎に
遠く離れる程に
喜びにつけ 悲しみにつけ
この魂が 還りたがる

故郷 はるかなり
故郷 忘れ難き
…… 故郷


38.あなた三昧

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

頑張りすぎないでね 何もいらないから
あなたが元気でいたなら 何もいらないから

お仕事大変でしょうけど 無理し過ぎないでね
離れて暮らしているから いつも気になっています
時々ゆっくりしてますか ちゃんとごはんたべてますか
少し淋しいけれど私は元気でいます

この間おくってくれたお土産おいしかったわ
友達に分けてあげたら皆喜んでくれた
たまにはお母さんにも電話をしてあげますか
かっこつけて飲み過ぎたりしていては駄目よ

ああ あなた三昧でずっと暮らせたら
あなたが疲れてしまうかしら
ああ あなた三昧で 三日くらいなら
あなたもしあわせでいてくれるかしら

頑張りすぎないでね 何もいらないから
あなたが元気でいたなら 何もいらないから

この次の週末には 私が行くから
最終便にはどうにか 間に合うと思う
だから土曜日はきっと 早く帰って来ててね
勿論おつきあいのあとで構わないから

お願いがひとつあります 日曜日には
どこへも行かなくていいから 私に下さいね
ゆっくりお洗濯して じっくりお掃除をして
あなた気が向いたら笑ってくれたらいい

ああ あなた三昧で ずっと暮らせたら
しあわせまみれで死んでしまうわ
ああ あなた三昧で四日くらいなら
かろうじて生きていられるかしら

頑張りすぎないでね 何もいらないから
あなたが元気でいたなら 何もいらないから

頑張りすぎないでね 何もいらないから
あなたが元気でいたなら 何もいらないから


39.きみを忘れない~タイムカプセル~


40.二千一夜

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

君と出会って 僕は変わった
ありふれた言葉かも知れないけど
信じ続ける 与え続ける
そして待ち続ける愛を教わった

5cm程沈んで暮らしていた
目の前の悲しみが道をふさいでた

消えた夢の数を数えるくらいなら
もっと沢山の夢を見てやればいい
君が与えてくれた愛は限りなく
つまり僕の君への愛も限りなく

約束したね たとえどんなに
二人遠く離れてしまっても
僕はいつでも 君を想って
必ず何処かで 歌っていると

あれからもう幾度目の夜を過ごし
幾度目の朝を迎えたことだろう

たとえ何度君に出会ったとしても
僕はその度君に恋するだろう
もしもこのまま君と会えなくなっても
死ぬまで君を信じてるだろう

約束を忘れない
少しも変わらない

二千一夜 過ごす間に
二千一度 君に恋する

二千一夜 過ごす間に
二千一度 君に恋する

※二千一夜 過ごす間に
(約束を忘れない)
二千一度 君に恋する
(少しも 変わらない)※

(※くり返し)


41.幸福になる100通りの方法

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

そして愛と感謝とが
同じものだと気づいた
そしたらとても しあわせになった
しあわせはすぐ近くにいた

ねぇ思い出してごらん 出会った時のこと
すれ違うそれだけで しあわせだった
名前を知って 目と目が合って
ドキドキしたら 三月元気でいられたあの日

初めて電話した時 声も指も震えてた
何を話したか憶えてなかった
既にその頃 僕の心の中に
愛に思い上がる種は 播かれていたんだろう

しあわせになる方法なんて 100通りもある
ありがとうと言えば 向こうから近づいて来るのに

なのに人は 何故何もかもに
思い上がってしまうのだろう

君の為ならば何を 捨てても惜しくなかった
夢も仕事も時間も 友達さえも
酔い痴れ乍ら 登りつめてた
紅いルージュで ひと月元気でいられたあの日

それから僕等は長い だらだら坂をくだって
笑顔も言葉も少なくなりはじめた
ガラスの靴の魔法がとけて
物語の二人は くすんだ ただの人になる

しあわせになる方法なんて 100通りもある
ありがとうと言えば 向こうから近づいて来るのに

なのに人は 何故しあわせに
思い上がってしまうのだろう

ねぇ思い出してごらん 出会った時のこと
すれ違うそれだけで しあわせだった
あの日の僕が 今の僕を
見たなら どんなにどんなに自分を悲しむだろう

そして愛と感謝とが 同じものだと気づいた
そしたらとても しあわせになった
しあわせはすぐ近くにいた
ほんとうにとても近くにいた

しあわせになる方法なんて 100通りもある
ありがとうと言えば 向こうから近づいてくるんだ

しあわせになる方法なんて 100通りもある
ありがとうと言えば 向こうから近づいてくるんだ


42.心にスニーカーをはいて

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

何かに追われて あなたはとても疲れてる
よそゆきの服を 無理矢理心に着込んでる

失くした夢を数えるより
生まれて来る夢を抱いて
笑うほうが似合ってる
あなたはあなたでいて欲しい

※心にスニーカーをはいて
飾らない言葉で抱きしめて
素顔のままで充分な程
あなたは あたたかい※

何かを求めて あなたはとても疲れてる
「幸せ」は欲しいけど「幸せに似たもの」はいらない

真空パックのまごころや
インスタントの愛だなんて
そんなものいらない
あなたはあなたでいて欲しい

(※くり返し×3)


43.チャンス

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

さあ みんなで世界を作り直そう
一人は小さいけれど きっとまだ間に合うはず
さあ みんなで笑顔から始めよう
泣きながら笑えばいい 怒りながら笑えばいい

チャンス それは誰にも
チャンス 平等にきっと
チャンス 与えられるべきもの 信じていいよ
チャンス ひとりひとりが
チャンス 生まれながらに
チャンス 選ばれた者たち

さあ 初めは「こころ」で願うことから
歩き始めたら二度と 道に迷わぬよう
さあ 自分で選んだ道 信じよう
疲れることばかりでも 泣くのはたどりついてから

チャンス それは誰にも
チャンス いつの日もきっと
チャンス 隣りを歩いている 気づいておくれ
チャンス 手をさしのべて
チャンス あきらめないで
チャンス 抱きしめてこの生命(いのち)

さあ みんなで世界を作り直そう
一人は小さいけれど きっとまだ間に合うはず
さあ みんなで笑顔から始めよう
泣きながら笑えばいい 怒りながら笑えばいい

チャンス それは誰にも
チャンス 平等にきっと
チャンス 与えられるべきもの 信じていいよ
チャンス ひとりひとりが
チャンス 生まれながらに
チャンス 選ばれた者たち だから
チャンス それは誰にも
チャンス 平等にきっと
チャンス 与えられるべきもの 信じていいよ
チャンス ひとりひとりが
チャンス 生まれながらに
チャンス 選ばれた者たち It's a Chance


44.21世紀の君たちへ~A Song For Children


45.息子へ~父からの風~


46.娘へ~大和撫子養成ギブス篇~


47.むかし子供達は

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

むかし子供達は 夢の実(な)る木だったよ
すり傷だらけでいつも かみさまのとなりにいた
むかし子供達は ねずみ花火だったよ
どこへ転げていつはじけるか 誰にもわからなかった

がんばれ がんばれ 今の子供達
明日 天気にしておくれ

むかし子供達の こころに屋根はなかった
上を見あげればいつも 青空がひろがってた
むかし子供達は すばらしい発明家だったよ
木切れでピストルを作り ラジオを鉄屑にした

がんばれ がんばれ 今の子供達
明日 天気にしておくれ

むかし子供達は 夢の実(な)る木だったよ
すり傷だらけでいつも かみさまのとなりにいた

がんばれ がんばれ 今の子供達
明日 天気にしておくれ

chu…… chu…… chu……
la…… la…… la……

がんばれ がんばれ 今の子供達
明日 天気にしておくれ

がんばれ がんばれ 今の子供達
明日 天気にしておくれ

むかし子供達は……


48.花咲きぬ


49.名刺

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

たかが50平方センチの 名前を書いた白い紙切れに
振り廻されて何だろね
されど四角いその紙切れを とりあえず俺の顔と信じて
誰もが疑わないんだもんね
強い名刺で張られてごらんよ
どうもどうものあとが出ない
今にみてろ 今にみてろ 今にみてろっても
誰も見てない
手前に下げた頭じゃねえぞ
手前の名刺に下げたんだと
負け惜しみと愚痴が悲しいぜ生ビール
あ、またポケベル 電話どこ

嫌な野郎ってホントにいるよね
それが自分の上司と来てみろ
いっそ 刺し違えたろか あ、でも家族が…
たかが一枚1gの 名刺ごときに振り廻されてる
今日でも明日でも辞めたる! あ、でも思うツボかも…
弱い名刺を出されてごらんよ
抱きしめたくって仕方ない
がんばろうね がんばろうね がんばろうねってば
天下取るまで あ、流れ星
俺らに下げた頭じゃねえだろ
俺らの名刺に下げたんだろ
わかるから飲め いいから飲め ほら熱燗
あ、またポケベル いいや切っちゃえ

赤坂見附の交番前で 独り相撲をとってみる
負けるもんか 負けるもんか 負けるもんかったら
絶対 負けない
クリスマス模様の歩道橋の上
車のライトがきれいだね
ありったけの名刺細かくちぎって
パッとまけば ほら ぼたん雪

メリークリスマス そしてよい年を
ベリー メリークリスマス ほんとによい年を
白い雪 この町を染めろ
白い白い白い雪が降る この町を染めろ
メリークリスマス どうぞよい年を
ハッピー ハッピークリスマス ほんとによい年を


50.時代はずれ

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

元気だったか 汚ねえ顔ずらり並べやがってって
お互い様だってか そりゃ
そいじゃ始めっか 有り金全部
テーブルに出したか かくすんじゃねーぞ!
まずは乾杯!
つまみなんか頼んどけよ てきとーに
あ、俺 海老抜いといてね 嫌いだから
ナニ相変わらず? あたり前だ 簡単に変わるか 男がよ

俺たち昔からアレバダスの法則で 助け合って足引っぱって生きてきた
正しい青春の法則 アレバダス
おじん臭いって言わしとけ言わしとけ そんなもの
古い歌と古い型の女が好きだね
俺たちってキレがあるのにコクがあるって それほどでもねーってか!

ごめんね 時代はずれで
ごめんね 時代はずれで
こんなやり方しか知らないけど あったかいんだ心がね
ホントだよ 触ってごらん ウールだよ、だって!?

世間にもまれてお互い老けたよな
髪の話してんじゃないよ 無口んなっちゃうよ 俺
そうじゃなくて みんな責任持てる顔になって来たって
俺の話聞いてんのか!
そうか乾杯!
ナニ終電? 終電が怖くて酒が飲めるか あ、あ本当に怖いの?
あ、そ、じゃ いいよ帰っても
流行がどうした 流行が怖くて風邪ひけるか なあぉぃ!って
何言ってんだか わかんなくなっちゃった

俺たち昔から時代はずれだったよな
遅れてもいないけど進んでる訳じゃない
他人のやり方なんて気にしたことがなかった
DCブランドもグルメブームもいいじゃないか
クロワッサンにコーヒーのブランチなんて まあハイカラやね
貸し衣装だって 似合うなら幸せだ

ごめんね お茶漬が食べたい
ごめんね お茶漬が食べたい シバ漬も付けてね
こんな生き方しか出来ないけど あったかいんだ心がね
ホントだよ ちょっと照れるけど ホントだよ
御一緒にどーぞ!
ごめんね 時代はずれで
ごめんね 時代はずれで
もう一軒行ってみよう!

ごめんね 時代はずれで
ごめんね 時代はずれで


51.建具屋カトーの決心 -儂がジジイになった頃-

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

建具屋カトーはこの頃 長いスランプにおち入ってる
町の消防団のけいこにも 力が入らないでいる
原因はあの無茶苦茶な 消費税のせいばかりでなく
勿論仕上げの遅れた サダ家の
便所の扉のせい でもない

この頃カトーは自分が ガイジンになってしまった気がしてる
絶滅間近の 朱鷺という名の美しい鳥のように
ニッポンジンて奴がどんどんいなくなってるじゃねェかョ
冷や酒 口に運び乍ら彼は
淋しそうに そう つぶやいた

マニュアル・ビジュアル・セクシャル
あいつら 都合が悪くなっとヨ
何だか訳のわかんねぇ言葉で ごまかしやがってヨ

何だ トレンデーのヤングの為の
スペシャル・コーデネートの
デーシーブランドの プレタポルテったって おめえ
どーゆー意味だか さっぱり分かんねぇな

そう思わねぇかヨ 兄弟
そう思わねぇか まさし おめえよ

彼は少し赤くなった顔で
僕にそう言った

彼はこの頃 子供達が風の子でなくなったと嘆いてる
上目づかいの淋しい目で 冷たく笑うのを悲しんでる
原因はその母親が 母として堕落したからで
勿論悪いのは そうさせた
その夫たちだと怒ってる

政治も学校もTVも本もカネも みな悪いけれど
もっともっと悪いのはそんな親に育てたじじとばば達だってサ
子供に気に入られようと ガンコじじいやごうつくババアが
いなくなった事が世間の秩序を
乱したと彼は 主張している

人間国宝になる 予定を変更して彼は
世の為 人の為に いやなジジイになる決心をした
「あ、そりゃ僕も賛成だな」って言うと
そんじゃ共に手をとり合って
いやなジジイになろうじゃねェのって
大声で笑った

さあ 手をとり合って 共に立ち上がろう
「さあ 手をとり合って 共に立ち上がろう
僕たちは まだ間に合うと思うんです
さあみんなで ガンコじじいやごーつくババアになろう
ハンド・イン・じじい」

建具屋カトーは 谷村さんのファンであった

年にも負けず 病気にも負けず 金で負けても ロマンは売らない
いつも心に歌を忘れず 若い友達に夢を語ろう
東に危険な子供あれば あぶねーことやめろと張り倒し
西に生意気な娘があれば
行って 優しく屁をかましてあげよう

北に淋しき未亡人あれば 行って共に梅こぶ茶をすすりつつ
青春はこれからですよと はげまし
ついでに自分の頭もはげましてたりして
南に迷う女学生あれば
あなたの人生の中で あなたが主人公だよと
優しく唄ってあげよう

人に くそじじいと呼ばれ
早くくたばれと ののしられ
ほめられもせず 嫌われても
けして心の愛は捨てない

そういうじじいに 私はなりたい この愛しい町で
思えば何て 美しい国に生まれて来たんだろう
こうして生きているというだけで幸せな一日がある

吹雪の如く 風を彩る 桜
天女の如く 夜空に舞う 蛍

藍より蒼き森の青 紅(べに)より赤き里の秋
静かに心を埋める 雪の白

ああ 僕等はこの美しさを この手で亡ぼそうとしている

ああ 僕はこの美しい国を 愛し乍ら憎んでいる

ん〜〜 ちょっと マジんなっちゃったかな

建具屋カトーと僕は そしていつかガンコじじいになる
何故か若い奴等がホラ話を聞きに集まって来る
峨眉山からゴビ砂漠に向かって しょんべんして借金して
島の王様で 昔は歌手と言っても
「嘘つけ このハゲ」かなんか言われてしまうだろう

建具屋カトーと僕は 死ぬ間際の事まで もう決めてる
若い奴等を前にして 最后は自分の大ヒット曲を歌う

「故意に」間違えたりして 最后まで笑いを取りに行ったりなんかして
そして高らかに歌うのだ

たいした人生では なかったけど
あ〜〜 面白かった
思いっきり生きて来たから
あ〜〜 面白かったよ
「さあ別れの時が来た
世話んなったな
最后の儀式だ
お手を拝借
「三本締め」
ご協力ありがとう
いよいよ別れの時だ
さらばぢゃ」

で もう一回生き返ってみしたりなんかして


52.ゆけゆけ!!ようかいキッズ


53.ペンギン皆兄弟


54.HAPPY BIRTHDAY

作詞:さだまさし
作曲:さだまさし

誰にだってひとつやふたつ
心に開かずの部屋がある
一生懸命生きているのに
傷を恥じる事などないさ

雨が降る日に気になるものは
雲の大きさばかりだけれど
空の広さに比べれば
別に大した事じゃない

※だからHAPPY BIRTHDAY HAPPY BIRTHDAY
昨日迄の君は死にました おめでとう おめでとう
明日からの君の方が僕は好きです おめでとう※

幸せなんて言葉もあるが
人それぞれに秤が違う
人は人だしあんたはあんた
別に張り合う事などないさ

雨が降る日は天気が悪い
雲には雲の行先がある
空は確かに広いけれど
心の広さと比べてみるかい

(※くり返し)